ペルーの南部アルト・イナンバリで、およそ400名の小規模生産農家によって栽培されるスペシャルティコーヒー豆です。

「明るくやわらかな酸味」「オレンジやプラムのような華やかなアロマ」「安定したボディ感とバランス」が特徴的なペルー南部のスペシャルティコーヒーです。


シエラ地域にてコーヒー豆の栽培
ペルーは、太平洋に接する沿岸部の「コスタ」、アンデス山脈が南北に連なる高地の「シエラ」、アマゾン川流域の「セルバ」の3つの地形を持つ南アメリカの国です。

アンデス山脈に沿った「シエラ」地域（標高1500m程度）では、そのほぼ全域でコーヒーの生産が行われています。

北部にあるカハマルカ、アマゾナス、中部のチャンチャマヨ地区などは古くからコーヒー生産が行われており有名です。


「秘境」で育てられたコーヒー豆
ペルー南部の「アルト・イナンバリ」は、ボリビアの国境に近い高地プーノの山奥・アマゾン川の源流域でもあるサンディア渓谷地域にあり、森の中に小規模生産者の農園がぽつりぽつりとバラバラに点在しています。

車では入れず、徒歩かバイクでしかたどり着けないような「秘境」の農園で育てられてるコーヒー豆は、北部や中部地域とは出自が全く異なり、世界的にも注目されています。

元々はボリビア〜チチカカ湖近郊に住んでいた先住民族のアイマラ族が、1930年代にラニーニャ現象の影響を受けてサンディア渓谷エリアに移住してきた歴史があり、そこでコーヒーの木が植えられたことから、現在のコーヒー栽培に至っています。

生産者のほとんどは先住民の小規模生産者で、そのため栽培方法、及び品種はボリビアのものに近く、理想的な微気候のもと、小規模生産者たちの手で素晴らしい風味を持つコーヒーが生産されています。


CECOVASA イナンバリ農協
1967年に設立されたイナンバリ農協は、プーノ県サンディアのアルト・イナンバリにあるコーヒー生産者組合です。

秘境とも言われる厳しい自然環境の中で、フェアトレードなどの認証コーヒーを主軸に、社会性や環境に配慮しながら生産農家の成長を促しています。

CECOVASA（セコバサ：サンディアバレー中央コーヒー農業協同組合）に属する農協の１つで、1400〜1900mの高地に暮らす400名の小規模生産者によるグループです。

この地に暮らす人々は、インカの時代からアンデス山脈に根付くケチュア語族で、3世代にわたってコーヒー豆の栽培を継承してきました。

収益を得る仕事という側面だけでなく、コーヒー生産自体が伝統・文化を守り維持・促進させると言い、“café con sabor a mi tierra”(私たちの土地の香りが漂うコーヒー)を合言葉に、高品質なコーヒー生産を行っています。


じっくりと丁寧に深煎りにすることで、「やわらかな酸味」「柑橘系のような華やかなアロマ」「安定したボディ感」「バランスの良い飲み味」といった、キャラクターに仕上がっています。

在来種の割合が多いためか、フレーバーにはエキゾチックさがあり、ペルー北部や中部の豆とは違ったキャラクターをお楽しみいただける、深煎り焙煎コーヒー豆です。

芯がしっかりしているので、ミルクで割ってもぼやけにくく、カフェオレ、カプチーノなどにもおすすめです。